2021年7月24日土曜日

『MAO』の呪い(更新2版)

この文章は2021年7月24日のTwitter投稿を元にしています。

『MAO』の呪いの図の更新版です。主要登場人物にかけられた呪いを整理しようとしたものです。

  • 幽羅子を追加しました。
  • 人物の髪色を追加しました。

幽羅子

幽羅子は、平安から大正までずっと生きてきたのかがまだ確定していないと思い、前回の図では省略しました(9巻第9話で「九百年…長かったわ」と本人が言っていますが)。しかし、徳川治世の末期に、白眉は北の浜の社で幽羅子に会ったと語っています(6巻第7話)。徳川幕府は1867年まで続いたので、1923年から逆算すると、成人と思われる幽羅子は少なくとも60年以上生きていることになります。呪いのせいかどうかはわかりませんが、通常ではないので、不老不死組の一人として図に加えました。

髪の色の変化

Twitterで、登場人物たちの髪色が黒から白髪混じりに変わったことも呪いと関係あるのではというコメントをいただいて、興味深く思い、髪色の情報を図に追加しました(@the_araiさん、ありがとうございます)。

猫鬼が御降家を襲撃した日、獣の姿から元に戻った摩緒は、すでに白髪混じりの髪になっています(3巻第8話)。しかし、「御降家が滅びて一年ほどして」(9巻第2話)悲田院を訪れた華紋は、まだ黒髪のままです。このことから、摩緒が白髪混じりの髪になった原因と、五色堂組が白髪混じりの髪になった原因は、異なると考えられますね。

MAOで不老不死のようになった登場人物のほとんどは、黒髪と白髪が混じった髪をしていますが、夏野だけは真っ白の髪です。夏野の髪色は、彼女が五色堂の呪いでなく、100年ごとの土の施術(9巻第3話)で生かされていることを示しているのかもしれません。

余談ですが、黒から白への髪色の変化を物語の装置に設定できるのは、昔の日本を舞台にした作品だからこそできることですね。当時、黒以外の髪をもつ人間はごくごく稀だったと想像しています。

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